RJL2021ガジェットグランプリ途中経過(2021年3月21日)

1. 序論

 久しぶりの更新となりました。S.I.が延期になったのでネタが無かった…

 凪の2月を越えて、3月に入ってから怒涛の試合数ですね。トップリーグ+RJLを網羅しようと思うと、とてもじゃないけど時間が足りないので、断腸の思いで見る試合を制限している今日この頃です。ただ、RJLに関しては土日開催ということもあってじっくり見ながらスタッツを取っています。俺たちのSiegeGGが基本的なところは公開してくれているので、僕はキルログを中心にマニアック指標を取っていこうかなと。

 以前、APAC North Stage1を題材にガジェットキルの個数をカウントしてたんですが、RJL2021でもちょくちょくそれを取ってます。本稿では、第2節までの個人ランキング中間発表に加えて、ガジェットキル回りの細々したことを書こうと思います。

2. 方法

 RJL2021の第2節までの8試合を観戦し、ガジェットキルの個数をカウントしました。カウントのルールとして、

  • キルログにガジェットアイコンが生じた場合をカウントする
  • そのため、ガジェットによるインジャーはカウントしない
  • ウェルカムマットによるインジャーはガジェットキルには含まないが、別途カウントはしている
  • ケルトンキーなど銃型ガジェットによるキルは含まない

という制約を設けています。

 カウントしたガジェットキルを選手ごと、チームごと、ガジェット種類ごとに整理してまとめました。

 一応、ダブルチェックをしていますが、数え忘れがあるかもしれないので、その際にはご指摘いただけると幸いです。修正させていただきます。

3. 結果

APAC North Stage1との比較

 ここまで、RJLでは188ラウンドで64回のガジェットキルが発生しています。すなわち、だいたい3ラウンドに1回、誰かがガジェットで飛ばされているわけです。一方、APAC North Stage1、去年の夏ごろでは823ラウンドで180回のガジェットキルが発生しました。だいたい5ラウンドに1回の割合で飛ばされていたわけですね。

f:id:Vongole_Domingo:20210322143600p:plain

 参加チームも違えばラウンド数も違うので一概に比較することは難しいですが、単純に考えれば、ガジェットキルの頻度が増加していることがここから伺えます。

これは、

  • 攻撃側はフラググレネードをガジェット破壊ではなくキル目的で使える
  • 防衛側は盾持ちや有刺持ちよりもニトロ持ちのプレゼンスが高まっている

ことが理由として考えられます。所謂ガジェットメタが終焉を迎えたこと、MELUSIの登場により有刺鉄線の価値が下がったことが、ガジェットによるキルを間接的に増やしているのではないでしょうか。ガジェットメタが終わったことで撃ち合いの重要性が増加しつつも、ガジェットキルの重要性も増していることが見て取れます。

ガジェットの種類

 ここまでのガジェット種別キル数は下図の通りです。

f:id:Vongole_Domingo:20210322145323p:plain

 ニトロセルが全体の60%超を占めていて、次点でフラググレネード、その他が6つ、という順当な形。その他の内訳は、X-KAIROSランチャー、クレイモア、ボルカンシールド、ウェルカムマット、遠隔ガスグレネード、インパクトグレネードが各1つずつとなっています。X-KAIROSキルはむこう1年くらい見ない気もしますが、遠隔ガスグレネードがそれほど伸びていませんね。SMOKEのプレゼンスが下がっていること、攻撃側が時間に余裕を持っていることが要因かもしれませんね。

 ちなみになんですが、ウェルカムマットによるインジャーはここまで7回。おそらくですが、そのうち4回がSuzuC選手の仕掛けたマットです。怖い。

 

チームランキング

 ここまでのチーム別ガジェットキルランキングは下表の通りです。

f:id:Vongole_Domingo:20210322144928p:plain

 ラウンド数がそれぞれ違うので比較にあまり意味はありませんが、ここで気になるのはエヴァ:eの数字です。これ、数え損ねていたら本当に申し訳ないのですが、ここまでニトロセルによるキルがありません。ガジェットキルが多いから勝てる、ということでは決してないですが、攻撃側の侵攻に対してガジェットをカードとしてうまく切れていないように思います。ただ、ガンファイトが持ち味のチームだと思うので、無問題な気もします。

個人ランキング

 最後に、ここまでガジェットキルが多かった上位11名は下表の通りです。

f:id:Vongole_Domingo:20210322144343p:plain

 トップはノーセプのSpeakEqsy選手(5キル)。ノーセプの熱きリーダーはガジェットキル職人でもあり、ここまで5人をニトロセルで葬っています。

 同率2位(4キル)で5人が並び、SuzuC選手、RABBIT選手、febar選手、No2.選手、ShiN選手となっています。どの選手も所謂シージIQが高いガジェットキルを魅せていますね。前述の通り、SuzuC選手はフロストマットの扱いに相当定評がありますが、それ以外にもさすがのシージ力をガジェットキルで見せています。RABBIT選手はガジェットに限らず自由な動きの中でキルを取っているイメージがあり、相手からすると読みにくいタイプのプレイヤーではないでしょうか。febar選手は今大会唯一のニトロセルトリプルキルを達成しています。No2.選手は不調にも見えた第1節から一転、第2節ではガンファイトのみならず十八番のガジェットキルでも存在感を示しています。ShiN選手は変態的なニトロが多いですね…。

 同率7位(3キル)にはTaipon選手、Ramu選手、Wh1skey選手、CrazyPapiyoN選手、Kohk1選手の5名がランクイン。Taipon選手はロールが変わった?からなのかガジェットキルを増やしてますね。Ramu選手がノーセプ戦のクラブ地下でSekiheki選手を壁越しに飛ばしたニトロは芸術点トップだと思います。Wh1skey選手は自由なLstの面々の最後方でがっちり現地を守ってるイメージなので、今後もSMOKEの遠隔ガスグレネードでガンガン持っていくかもしれません。CrazyPapiyoN選手はAPAC Northでもガジェットで多くのキルをもぎ取っており、ベテランの安定感を感じます。Kohk1選手はHS%の高さに代表される撃ち合い猛者ですが、ガジェットでもキルを稼いでます。ずるです。

 ちなみに、APAC North Stage1でガジェットキルが最も多かった日本人選手はAyagator選手でした。フラグ持ちを使う機会が減っている気がするのでランクインは難しいかもしれませんが、期待したいところです。

vongole-domingo.hatenablog.com

 

4. 結論

 以上、第2節までのRJL2021ガジェットキル状況をまとめました。ガジェットキルは相手側の射線に身を投じずにキルチャンスが生じるため、これが多いと人数有利の観点で美味しいですよね。直接的に勝敗に絡むほどの数ではないですが、そこそこ重要な指標になりうると思っているので、RJL2021を通してガジェットキルは追い続けます。たまに発信するかもしれません。よろしくお願いいたします。